2024年から新NISAが始まり、「そろそろ資産運用を始めなきゃ」と一歩を踏み出したものの、その方法で悩んでいる方は多いのではないでしょうか。特に、ネット証券No.1のSBI証券で、お得にポイントを貯めながら投資ができる「クレカ積立」は、多くの人にとって魅力的な選択肢です。
しかし、いざ始めようとすると、 「どのクレジットカードを使えば一番お得なの?」 「Oliveが良いって聞くけど、三井住友カード(NL)と何が違うの?」 「ポイント還元のルールが2024年11月に変わって、複雑になったって本当?」 といった、次々の疑問にぶつかってしまいます。
ご安心ください。この記事を読めば、SBI証券のクレカ積立におけるOliveの本当の実力が明確になります。私自身、サービス開始当初からOliveのゴールドランクを愛用しており、今回のルール改定も踏まえた最新の状況を、どこよりも丁寧に、そして実践的に解説します。
この記事を最後まで読めば、あなたは以下の状態になれます。
⚫︎年間利用額で変動する、複雑な新ポイント還元率の仕組みを完璧に理解できる
⚫︎最新ルールの上で、Oliveの真のメリット・デメリットを知り、自分が使うべきか判断できる
⚫︎口座開設から積立設定まで、迷うことなくスムーズに手続きを完了できる
⚫︎あなたにとって最適なカードランクを選び、Vポイントをザクザク貯める具体的な方法が分かる
「新しいルールで、結局Oliveはお得なの?」その疑問に、この記事が明確な答えを示します。

OliveとSBI証券のクレカ積立とは?基本を徹底的におさらい

まずは、すべての土台となる基本知識から確認していきましょう。「言葉は聞いたことがあるけど、実はよく分かっていない…」という方も、ここを読めばスッキリ理解できます。
そもそも「Olive」とは?単なるカードではない総合金融サービス
「Olive(オリーブ)」とは、三井住友銀行(SMBC)グループが総力を挙げて提供する、新しい形の総合金融サービスです。
多くの方が「三井住友銀行の新しいカードでしょ?」とイメージしますが、それはOliveの一つの側面に過ぎません。Oliveの本質は、「銀行口座」「カード決済」「証券」「保険」といった、生活に不可欠なお金の機能を「SMBC ID」という一つのIDでつなぎ、スマートフォンアプリ一つでシームレスに管理できる点にあります。
その中心的な役割を担うのが、1枚のカードに以下の4つの機能を搭載した「Oliveフレキシブルペイ」です。
- キャッシュカード機能: ATMでの現金の入出金
- クレジットモード: 後払いのクレジットカード決済
- デビットモード: 銀行口座から即時引き落としのデビットカード決済
- ポイント払いモード: 貯まったVポイントでの支払い
利用者は、アプリ上で支払いモードをスワイプするだけで、これらの機能を瞬時に切り替えられます。このOliveフレキシブルペイの「クレジットモード」を使って、SBI証券で投資信託の積立購入ができる、というわけです。
「クレカ積立」とは?なぜ今、これほど人気なのか
「クレカ積立」とは、その名の通り、投資信託の積立購入を「クレジットカード決済」で行うサービスです。
従来、投資信託の積立は銀行口座からの自動引き落としが主流でした。しかし、この方法では当然ながらポイントなどは付きません。そこで登場したのがクレカ積立です。
毎月の積立金をクレジットカードで支払うことで、その決済額に応じてポイントが貯まります。例えば、月5万円を還元率1.0%のカードで積み立てれば、年間6,000円分のポイントが貯まります。投資元本とは別に、いわば「おまけ」がもらえるのです。
特に2024年の新NISA開始以降、非課税メリットとポイント獲得の二重のメリットを享受できるクレカ積立は、賢く資産形成をしたいと考える人々から絶大な支持を集めています。

【最重要】2024年11月改定!年間利用額で変わる新ポイント還元率の仕組み

ここがこの記事で最も重要なポイントです。SBI証券のクレカ積立におけるポイント付与率は、2024年11月1日設定分からルールが大きく改定されました。
以前はカードランクごとに一律の還元率でしたが、新しいルールでは「前年1月~12月のカードショッピング利用額」に応じて、翌年のクレカ積立でのポイント付与率が変動する仕組みになりました。
簡単に言えば、「カードをたくさん使ってくれる人ほど、積立時の還元率も優遇しますよ」という制度です。まずは、以下の表で全体像を把握してください。
カードランク | 前年の年間利用額 | クレカ積立 ポイント付与率 |
プラチナプリファード | 500万円以上 | 3.0% |
300万円以上~500万円未満 | 2.0% | |
300万円未満 | 1.0% | |
ゴールド | 100万円以上 | 1.0% |
10万円以上~100万円未満 | 0.75% | |
10万円未満 | 0% | |
一般 | 10万円以上 | 0.5% |
10万円未満 | 0% |
この表から分かる通り、同じカードでも前年の使い方によって、翌年の還元率が天国と地獄ほど変わってきます。この新しいルールを踏まえて、Oliveのメリットとデメリットを深く掘り下げていきましょう。

新ルール対応!OliveでSBI証券クレカ積立を行うメリット

新しい還元率の仕組みは一見すると改悪に見える部分もありますが、ご自身の使い方に合致すれば、依然として他社を圧倒する強力なメリットがあります。
メリット1:ヘビーユーザーなら業界最高水準の3.0%還元
プラチナプリファードで年間500万円以上利用する方にとって、この改定は大きなメリットをもたらします。3.0%という還元率は、主要なクレカ積立サービスの中で群を抜いて高く、まさに「最強」と呼べる水準です。
仮に毎月10万円をクレカ積立した場合、年間で得られるポイントは36,000ポイント(10万円 × 12ヶ月 × 3.0%)にも達します。これはプラチナプリファードの年会費33,000円を上回っており、積立だけで年会費の元が取れてしまう計算です。富裕層や個人事業主など、決済額が大きい方にとっては最高の選択肢と言えます。
メリット2:ゴールドは「100万円修行」達成で高還元率を維持
多くの方にとって最も現実的で魅力的なのが、ゴールドランクでしょう。年会費が永年無料になる条件である「年間100万円利用」を達成すれば、クレカ積立の還元率も1.0%という高い水準を維持できます。
「年間100万円」と聞くとハードルが高いと感じるかもしれませんが、家賃、水道光熱費、通信費、保険料、食費、日用品費などを一枚のカードに集約すれば、月々約8.4万円の利用で達成可能です。私自身もこの方法で無理なく達成し、年会費無料で1.0%還元の恩恵を受けています。コストパフォーマンスを重視するなら、この選択肢が最適解となるでしょう。
メリット3:年間10万円の利用でも0.5%還元を確保できる(一般)
一般カードの場合でも、年間10万円以上(月々約8,400円)の利用があれば、0.5%の還元率が適用されます。「まずは少額から始めたい」「あまりクレジットカードを使わない」という方でも、最低限の利用さえ心がければ、しっかりとポイントを獲得できます。年会費永年無料で0.5%の還元が受けられるのは、依然として優れたサービスです。
メリット4:貯まったVポイントは1ポイント=1円で再投資できる
クレカ積立で貯まったVポイントは、SBI証券で1ポイント=1円として投資信託の購入代金に充当できます。これを「Vポイント投資」と呼びます。
例えば、年間6,000ポイント貯まったら、その6,000円分でさらに投資信託を買い増しできます。つまり、「本来の投資元本 + ポイントによる追加投資」という形で、雪だるま式に資産を増やしていくことが可能です。これは現金を使わずに投資額を増やせるため、複利効果を加速させる非常に有効な手段です。
メリッ5:新NISAの「つみたて投資枠」に完全対応
もちろん、このクレカ積立は新NISAの「つみたて投資枠」に完全対応しています。非課税で運用益が受け取れる新NISAのメリットと、ポイント還元のメリットを同時に享受できるため、これから資産形成を始める方にとって、これ以上ない組み合わせと言えます。

後悔しないために。新ルールにおける注意点・デメリット

メリットがある一方、新しいルールだからこその注意点やデメリットも存在します。これらを理解せずに始めると、「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねません。
デメリット1:年間利用額が少ないと還元率が0%になるリスク
これが新ルールにおける最大の注意点です。ゴールドカードや一般カードの場合、前年のカード利用額が10万円に満たないと、クレカ積立のポイント付与率が0%になってしまいます。
例えば、「クレカ積立のためだけにOliveゴールドを作ったけど、普段の買い物は別のカードを使っていた」というケースでは、せっかく積立をしても1ポイントも貯まらないという悲劇が起こります。クレカ積立でポイントを得るためには、一定額以上の「普段使い」が必須となったのです。
デメリット2:カードを作った初年度は最大還元率にならない
このルールは「前年」の利用額を参照するため、カードを発行した初年度や、ランクを切り替えた初年度は、それぞれのランクの最低還元率からスタートします。
- プラチナプリファード: 初年度は1.0%からスタート
- ゴールド: 初年度は0%からスタート
- 一般: 初年度は0%からスタート
例えば、プラチナプリファードで年間500万円使ったとしても、その実績が還元率3.0%として反映されるのは翌年からになります。このタイムラグは理解しておく必要があります。
デメリット3:「年間利用額」の対象外となる支払いに注意
「100万円修行」などの年間利用額には、一部対象外となる支払いがあります。これを知らないと、「達成したつもりが未達だった」という事態に陥ります。
【年間利用額の対象外となる主な支払い】
- 年会費
- SBI証券のクレカ積立投資額
- 交通系ICカードや一部電子マネーへのチャージ(楽天Edy, WAONなど)
- 国民年金保険料
特に「クレカ積立の金額そのものは年間利用額に含まれない」という点は重要です。積立額とは別に、普段の買い物などで条件をクリアする必要があります。
デメリット4:引き落とし口座は三井住友銀行に限定される
Oliveは三井住友銀行のサービスのため、利用額の引き落とし口座は自動的に三井住友銀行の普通預金口座に設定されます。これを他の銀行口座に変更することはできません。
給与振込口座が別の銀行の場合、毎月資金を移動させる手間が発生します。ただし、対策として三井住友銀行の「定額自動入金サービス」を利用すれば、毎月指定日に指定額を他行から手数料無料で移動できるため、手間を自動化することは可能です。
Oliveを使ったSBI証券クレカ積立の始め方4ステップ

理論を理解したところで、いよいよ実践です。ここからは、実際にOliveを使ってSBI証券でクレカ積立を始めるための具体的な手順を、4つのステップに分けて、初心者がつまずきやすいポイントも交えながら解説します。
ステップ1:三井住友銀行とSBI証券の口座を開設する
すべての土台となるのが「三井住友銀行」と「SBI証券」の口座です。ご自身の状況に合わせて、以下の最適な方法で申し込みましょう。
- どちらの口座も持っていない方(一番おすすめ): 三井住友銀行の公式サイトからOliveアカウントを申し込みます。その手続きの中で、SBI証券の口座も同時に開設するのが最も簡単でスムーズです。
- 三井住友銀行の口座だけ持っている方: 三井住友銀行アプリからOliveアカウントへの切り替え手続きを行います。その後、SBI証券の公式サイトから別途、口座開設を申し込みます。
- SBI証券の口座だけ持っている方: 三井住友銀行の公式サイトからOliveアカウントを申し込みます。その後、SBI証券のサイトにログインし、メインポイントを「Vポイント」に設定するなどの連携手続きが必要です。
ステップ2:Oliveフレキシブルペイを発行・有効化する
Oliveアカウントの申し込みが完了すると、1週間~2週間ほどで「Oliveフレキシブルペイ」のカードが自宅に郵送されます。カードが届いたら、以下の2つの作業を必ず行いましょう。
- 有効化(アクティベーション): カードが同封されている台紙のQRコードを読み取るなどして、カードを使える状態にします。
- Vpassアプリへの登録: Vpassは三井住友カードの会員向けアプリです。ここにカード情報を登録しないと、SBI証券との連携ができません。必ず登録を済ませてください。
ステップ3:SBI証券でクレジットカードを登録する
次に、SBI証券のサイトにログインし、Oliveフレキシブルペイを決済用のクレジットカードとして登録します。
- SBI証券のサイトにログイン後、トップページの「取引」>「投資信託」>「投信(積立買付)」へと進みます。
- 「クレジットカード」タブを選択し、「登録する」ボタンをクリックします。ここで「カードを登録する」というボタンが表示されない場合は、Vpassへの登録が完了していない可能性があります。
- 各種規約に同意し、SBI証券の取引パスワードを入力します。
- 三井住友カードの認証画面(Vpass)に遷移するので、VpassのIDとパスワードでログインし、画面の指示に従って登録を完了させます。
ステップ4:積立する投資信託を選んで設定する
クレジットカードの登録が完了したら、いよいよ最後のステップです。
- 先ほどの「投信(積立買付)」の画面から、積み立てたい投資信託を検索します。人気の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などで探してみましょう。
- ファンド名をクリックし、「積立買付」を選択します。
- 決済方法で「クレジットカード」が選択されていることを必ず確認し、「積立金額」を入力します。(上限は月10万円)
- 目論見書などを確認し、取引パスワードを入力して「設定」ボタンを押せば、すべて完了です。
毎月10日が積立設定の締切日となり、翌月の1日にカード決済(買付)が実行されます。
【徹底比較】Olive vs 三井住友カード(NL) 結局どっちを選ぶべき?

SBI証券のクレカ積立を検討する際、最大のライバルとなるのが同じグループの「三井住友カード(NL)」シリーズです。ここでは、両者の違いを多角的に比較し、あなたがどちらを選ぶべきか、明確な答えを提示します。
クレカ積立の還元率の仕組みは、同じランクであればOliveも三井住友カード(NL)も全く同じです。違いは、カードの機能性や付帯サービスにあります。
比較項目 | Oliveフレキシブルペイ | 三井住友カード(NL) |
カード機能 | 1枚4役(クレジット, デビット, ポイント, キャッシュ) | クレジットカード単体 |
引き落とし口座 | 三井住友銀行のみ | 自由に設定可能 |
銀行特典 | 選べる特典(給与受取でVポイント200ptなど)あり | なし |
カード番号 | カード券面に番号記載なし(ナンバーレス) | 裏面に番号記載 |
国際ブランド | Visaのみ | Visa, Mastercard |
結論:あなたが選ぶべきカードはこれ!
- Oliveがおすすめな人
- これを機に三井住友銀行をメインバンクにしたい、または既にしている方
- 銀行も証券も一つのアプリでスマートに管理したい方
- 給与振込などの銀行取引で、さらにVポイントを貯めたい方
- カード番号がどこにも書かれていない、最高のセキュリティを求める方
- 三井住友カード(NL)がおすすめな人
- すでにメインバンクがあり、引き落とし口座を変更したくない方
- 銀行機能は不要で、純粋なクレジットカードとしてシンプルに使いたい方
- 国際ブランドでMastercardを選びたい方(Mastercardコンタクトレスを利用したいなど)
ご自身の金融サービスの利用スタイルに合わせて、最適な一枚を選びましょう。
よくある質問(Q&A)

最後に、OliveとSBI証券のクレカ積立に関して、初心者の方が抱きがちな細かい質問とその回答をまとめました。
Q. 年間利用額はいつからいつまでが集計されますか?
A. 前年1月1日~12月31日までのカードショッピング利用額が集計対象となり、その実績が翌年1年間(1月~12月)のポイント付与率に反映されます。
Q. ランクの切り替え(例:ゴールド→プラチナプリファード)をした場合、還元率はどうなりますか?
A. ランクを切り替えた場合、切り替え後のカードの初年度として扱われ、最低還元率(プラチナプリファードなら1.0%)からのスタートとなります。
Q. 投資信託なら何でもポイント付与の対象になりますか?
A. いいえ、一部対象外の銘柄があります。SBI証券の公式サイトでポイント付与対象外ファンドのリストが公開されていますが、「eMAXIS Slimシリーズ」や「SBI・Vシリーズ」といった人気の低コストインデックスファンドは、すべて対象ですのでご安心ください。
【まとめ】新ルールを理解し、Oliveで賢くクレカ積立を始めよう

今回は、2024年11月から改定された新しいルールに基づいて、Oliveを使ったSBI証券のクレカ積立を、考えられる限り網羅的に解説しました。
最後に、この記事の最も重要なポイントをまとめます。
- クレカ積立の還元率は、前年のカード利用額に応じて0%~3.0%で変動する。
- ゴールドは年間100万円利用で年会費無料&還元率1.0%となり、多くの人にとって最もバランスが良い選択肢。
- プラチナプリファードは年間500万円以上のヘビーユーザーなら最大3.0%還元を享受できる。
- カードを年間10万円以上利用しないと、ポイントが貯まらない点には注意が必要。
ルールは少し複雑になりましたが、ご自身の年間決済額を把握し、それに合わせて最適なカードを選べば、OliveとSBI証券の組み合わせは、依然として業界トップクラスのお得さを誇るサービスです。
新NISAという、国が後押しする絶好の機会を最大限に活用するために、Oliveを使ったクレカ積立を始めてみてはいかがでしょうか。この記事が、あなたの賢い資産形成の第一歩を力強く後押しできれば幸いです。
Oliveの関連記事
三井住友銀行のOliveとは?メリットや開設方法を紹介!お得なキャンペーンも実施中!
Oliveフレキシブルペイゴールドのすべて!NLとの違いやメリット・デメリットを徹底比較
Olive Infiniteが登場?クレカ積立6%還元は実現する?年会費や特典を徹底考察
OliveでANAマイルは年間数万マイル貯まる!最大20%還元のVポイント活用術を解説!
Oliveの限度額を引き上げる方法|継続・一時的な増額手順と審査のポイントを解説
Olive選べる特典の選び方!全4種を徹底比較&おすすめ診断!設定・変更方法も解説
【併用者が解説】Oliveゴールドと三井住友カード ゴールド(NL)の8つの違いを徹底比較!
【2025年最新】Oliveキャンペーン完全ガイド!見逃し厳禁のお得情報と攻略法を徹底解説
【2025年最新】Oliveキャンペーン完全ガイド!お得な始め方と特典を最大化する裏技5選
【2025年最新】Oliveと楽天カードを徹底比較!ポイント還元率が高いのはどっち?
【2025年最新】Oliveは学生にこそ最強!10のメリットと評判、お得な使い方を徹底解説